相続 ~中小企業の事業承継とM&A 45~

こんにちは畠です。前回は “こんなにいろいろ。M&Aのカタチ”「事業譲渡と分割」の新設分割の事例をご紹介させていただきました。今回はその解説をさせていただきます。

“こんなにいろいろ。M&Aのカタチ” 「 事業譲渡と分割 」

【事例】  3兄弟での“相続”が“争続”に! 会社分割で上手に継承

元は産業機器の卸売りをしていたU社(仮称)は、社長の内田氏(仮名)が一代で地盤を築き上げた専門商社。自社が扱う機器のメンテナンスを請け負う業務にまで手を広げたことで、大きな成長を遂げた。そして、余裕ができた運営資金を自身の才覚を生かして不動産賃貸業務も行っていた。そんな順風満帆に見えたU社だが、内田氏が後継者を指名しないまま急逝。後継者候補の長男には商才が、次男にはエンジニアとしての優れた技術が、三男には不動産賃貸業務のノウハウと人脈があり、それぞれが「後継者は自分だ!」と主張した。そのため、思い余った重役がコンサルタントに相談すると、商社、メンテナンス会社、不動産賃貸サービス会社の3社に分割することを提案された。息子3人それぞれが「自身の才覚を生かせる」と納得したため、U社の3社分割は実行。他部門に比べて収益がやや低かった不動産賃貸部門は他社をM&Aで吸収合併し、他の2社に並ぶ会社規模に整えた。一企業の役員を同族が占めていただけに、行過ぎる主義・主張の対立も多く、経営の舵取りがままならないこともあったが、現在は迅速な意思決定と戦略展開が出来るようになった。

【解説】

このケースでは、既存の産業機器専門商社U社から、営業品目の一部にあたる2つの部門を別々に切り離し、新たに2社を新設した「新設分割」にあたります。

1つの会社を3つに分割し、さらにM&Aを有効に活用することによって各々の会社の規模も同じにできたことで、一時争続になりかけた事業承継が、それぞれ納得いく形で円満に相続できた事例です。

会社の承継=1人という古くからの概念をお持ちの経営者の方も少なくないでしょう。基本はそうでしょう。しかし、後継者候補にそれぞれ異なる適性があった場合、このような方法を用いることも可能であり、また円満な事業承継を行うために非常に有効な手段といえます。

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